裸足の効用

彼岸を過ぎて秋の気候になった。今年の夏は何度か夜に裸足で道路を歩いたり、軽く走ったりして裸足の効用を確認した。 裸足の効用に気が付いたのは、ミャンマーに旅行してからである。ミャンマーではパゴダと呼ばれる寺院に参拝するときは誰でも裸足にならなければいけない規則があり、温かい気候の国でもあり、裸足で歩くことの気持ち良さと新鮮な感覚に気がついた。

武道的立場から裸足の効用を検討すると、①足裏からの地面の状況(滑りやすいか、凹凸の状態はどうか等)の把握。 ②足裏を刺激することによる健康上の効果。 ③ 武道的身体運用への効果。 などがあると思われる。

①は現代においてはあまり意味をなさないが、 ②の健康上の効果は足裏マッサ-ジが推奨されており、多分効果はあるのだろう。 ③の武道的身体運用への効果については、従来より下駄や雪駄等の鼻緒のある履物は足の親指に力を入れる感覚を身に付ける効用があるといわれている。裸足の場合は経験的に足裏全体で体を支える感覚が研ぎ澄まされるように思われる。

最近のマラソンはケニヤやエチオピアなどのアフリカの選手が活躍しているが、彼等は子供のころ裸足で走っており、そのフォームが衝撃を吸収するのに適しているといわれている。

現代人は靴で足を保護することにより、本来人間が持っている機能が退化してしまっているのではないかとも推定される。 とはいっても都会において裸足で歩ける場所など限られている。

たまたま私の場合は家の近所に怪我をする危険の少ない道路があるため、今後も時折裸足で歩いたり、走ったりしてみるつもりでる。

 

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